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押尾コータローさんのチケット待ちで重松清さんを読む。

 土曜日は、調布のグリーンホールに、10月13日の押尾コータローさんのアコースティックライブのチケットを買いに行きました。二年前は一時間半も前から並んで、すごく前の席を買ったんです。でも、その席は私にとっては近すぎて、かえって印象が散漫になってしまったような気が。近けりゃいいってもんじゃない(笑)。それで今回は、一時間前くらいに並んで(って、十分気合入ってますが)もうちょっと後ろめの見やすそうな席を買いました。久しぶりの押尾さん、楽しみです!happy02

 
前回も思ったことですが、調布グリーンホールのチケットの販売は、とってもスタッフの手際がいいしgood、公平です。15分前には声をかけてくれて、並び順に番号つきの整理券と申し込み用紙を配布。広めのテーブルで、あらかじめ申込書に書いておけるようにし、指示も的確。どの席が空いているかわかるPCのモニター三台で、好きな席を自分で選べる、気持ちのいいシステムです。スタッフの皆さんありがとうございます!sun

 
・・・さて、発売を待っている間に読んでいたのが重松清さんの『季節風 春 ツバメ記念日』という短編集。グリーンホールの前のブロックに腰掛けて読みながら、時間も場所も忘れ、一編読むごとに身につまされてうるうるしていました(これは単に歳なのかなあ)。

 
 短編作品のの主人公はいろいろ。子どもの時の雛人形を捨てなければならなくなった母。夢破れ、心も荒れて帰ってきた野球選手と、彼を迎える球児。都会に出る息子を、一見そっけなく送りだす親。本土のエゴで、ひどい扱いを受ける島と、その島を「捨てる」若者と残る若者。土のにおいのする母を疎ましく思う息子。人を巻き込んだ死に方で、誰にも同情もされない中年男の両親を訪ねるライター。一人でいることが板について人といる自信のない、不器用な中年男の恋。そして、私にとって、圧巻だったのが最後の「ツバメ記念日」。小さい子どもを持つ、働く妻と夫の話です。これは、家に帰ってから読みました(あそこで読まなくてよかった)。

 
 ついとってしまう情けない行動。他人を傷つけずにはいられないほど深い痛み。せつない言動。頑張ってもどうしようもない人生の挫折、怒り、気持ちとは裏腹の行動。その一人一人、ひとつひとつに、向けられている目線が優しい。優しいというよりは、その痛みを知っていて、忘れずにいて、自分の痛みとして感じる人でなければ書けない文だなと。


 設定は自分の人生と全然違っても、どの話もどこか「私の話」として読めるんです。こういうことある、こういう気持ち、知っているというように。これだけ「捨てる話」のない短編集もすごい。


 重松さんは、子どもの国語の教科書にのっていた『カレーライス』を読んだのが最初でした。その時も「(大人になると忘れてしまう)子どもの気持ちと、親の気持ちに同時に寄り添える作家さんだなあ」と感心したっけ。あと、どの本の何というタイトルの話だったか忘れたけど(爆)、息子を試合に出してやれない野球のコーチの話もすごく良かったなあ。

 と、ここまで書いて、注意を一つだけ。子ども向けにもすごくいい作品を書いていらっしゃる重松さんですが、「大人向け」の「色もの」もあるので、本ズキ小中学生のお子さんをお持ちの親御さんは、要注意です(笑)。家は、下の子(小学生)が、本があれば手当たり次第読んでしまうので、最近は吟味しないとうっかり本を置いておけません。まあ、そういう「事故」も、子どもが中学2,3年生から高校生くらいになればいいのかなあ。でも、なんか気恥ずかしいですよね。

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コメント

こんばんは、ものすごくお久しぶりですがキョーコです。覚えて頂けてるかなー。
ぼくてきさん、ずっとお忙しそう(←勝手な想像)でブログ辞めちゃったのかな?って。でも時々お邪魔してたんです。
2年ぶりにまた調布!あのホール良かったですよね、私も行きたいけど、今回は無理で、子供たちの学校行事と被ってしまいました。やっと下のチビが一年生になってくれたんですが、まだまだコンサートの為に夜出かけたい私の足には障害物が沢山ぶら下がってますdash

小田さんのライブレポも臨場感一杯で楽しく読ませていただきましたgoodまたお邪魔します!

投稿: キョーコ | 2008年7月11日 (金) 01時02分

キョーコさん
お久しぶりです!もちろん覚えてます。いらしてくださってたんですね。ありがとうございます。更新長らく滞っていて、申し訳ありませんでした。去年は仕事とPTAでPC漬けで、ブログを書く気力がなくて。

 押尾さんもチケット取りにくいですよね。調布グリーンホールは「早く申し込めば必ずとれる」のでとってもありがたいです。今回はご都合悪くて残念でしたね!でも、きっとまたいらしてくれますよ。

 下のお子さんもご入学、おめでとうございますhappy01小学生になると、育つの早いですー。私、下の子は「小さい子」の時期が終わっていくのがもったいないように感じることがよくありました(今も、かも)。
 ぜひ将来はお子さんと一緒に押尾さんのライブにいらしてください。そのために、今はCDを聞かせて洗脳ですgood!?

投稿: ぼくてき | 2008年7月11日 (金) 22時28分

ぼくてきさんこんにちは。暑くて読書ペースがやや落ち気味の毎日で、ちょっとご無沙汰してしまいました。旅行の記事など、お元気そうで何よりです!
そうか、お子さんは夏休みなんですよね。私は今でも40日も夏休みがあったらなあ……と思ってしまう馬鹿です(笑)。
そういえば、重松さんの「きみの友だち」が文庫になりましたね。私は単行本で読んでしまったのですが、じんわり来る感じの重松節が心地良い一冊です。映画にもなるそうなので、そちらも期待しています。
それではまた、お邪魔します!
(調布はKOTAPAで取ったので、チケット確保は大丈夫だと思うものの、席はどうなるか分かりません……。)

投稿: yumemi | 2008年7月29日 (火) 21時56分

yumemiさん、こんにちは。いつもご訪問と書き込みありがとうございます。

読書ペースが落ちたといっても、私とは、もとのペースがかなり違うので(笑)。ブログに伺うたびに、すごいなあとただ感嘆しています。『きみの友だち』はまだ読んでないです(重松さんは、結構読んでない本が多くて)。かわりに?『僕たちのミシシッピリバー 季節風 夏』を読みました。こちらも良かったです。

>今でも40日も夏休みがあったらなあ……と思ってしまう
本当にそうですね。できれば、その休みを有効に使いきる体力も欲しい。あ、でも、ただ休めばいいんですね(笑)。連日の暑さ、ホント疲れます。

調布はそんなに広いホールじゃないから、どこでも楽しめますよね!久しぶりなので、10月が待ち遠しいです。

投稿: ぼくてき | 2008年7月30日 (水) 01時07分

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