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オルセー美術館展のことなど。

3月はろくに更新できないまま、もう4月。ちょっと積み残したことを書いておきたくなりました。

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3月の三週目の週末、上野の東京都美術館に「オルセー美術館展」を見に行きました。混んでいて入場制限までしていました。

パリのオルセー美術館には二回だけ行きました。そちらは何回でも行きたい大好きな美術館ですが、東京都美術館の今回の特別展は、印象派と呼ばれる人達の有名な作品を、まんべんなく数点ずつ展示しただけの印象。一応テーマには分けていましたが。ちょっと不満。

たとえば、モネの「ルーアンの大聖堂」。
これが一枚だけ飾ってあってもねー。などと思ってしまったんです。あれは、大聖堂に当たる光(の変化)を描いているのだから、何枚か並べられて、はじめて作品の意図が凡人(私)にも伝わるのに。せめて二枚は借りて来てほしいし。

こういう展覧会は、音楽でいえば年代別、一枚だけのコンピレーションアルバムを聴いている時のような感じです。総括的でいろいろ触れられて、その年代の雰囲気は伝わる。一つ一つもとってもいいんだけど・・・あれ?このアーティストはこの曲?・・・で、これ一曲だけなの?という感じ。

・・・もっとも、好きなだけ借りてきたら本場のオルセーがスカスカになってしまうわけで、この感想は限りなく「イチャモン」に近い(^^;)。関係者の皆さん、ごめんなさい。

ところで、私が好きな画家の一人、ロートレックの絵も『ポール・ルクレルク』が来ていたくらい。この絵もいいんだけど、オルセーにはコーナーがあったし、もっと持ってきてほしかったなあ(これはもう、極個人的なワガママイチャモン)。

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ロートレックといえば。

好きな画家を聞かれて、ロートレックとか・・・と、昔ある外国人に言ったら「えー、でも彼の絵は漫画(cartoon)みたいじゃない?」と、バカにしたように言われたことがあります。もともと私の好きなものは微妙に(はっきり)B級っぽいんですが、ロートレックもそういえばB級的な味があるかな。

彼の絵は、確かにかなり漫画的。表情がリアルで動きも感じるんだけど、なんとなく描きかけみたいな雰囲気がある絵が多いように思います。本当に描き込みたい人物や、人の表情だけ一生懸命描いて、あとは投げやりな感じだったり。同時代に同じくポスターもてがけていたアール・ヌーボーのミュシャの絵がどこまでも美しくて細部まで完璧に仕上げている印象なのとは対象的。

デザインも色も美しいけど、人の表情なんかはとてつもなくリアルで醜かったりするし、どこか全体的にふざけてる。ふざけているけど、なんとなく悲しい。でも、悲しくて暗いのに、全体的にはそれほど深刻そうじゃない。

ロートレック本人がたぶんそういう方だったのではないかと思うけれど、彼の絵には深い悲しみを知ってる上での明るさみたいなのを感じる。逆かもしれないけど。

そんな彼の絵の「まあいいじゃない、人間も人生も一面的なものじゃないよね?」的な雰囲気が好きなのかなあ

今回来ている『ポール・ルクレルク』は、かなりまともな?絵です。タッチも青い色も好きですけど。
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オルセー美術館展は4月8日で終わります。東京では桜もすでに散り始め、今しかない!という感じだし、上野も東京都美術館も混んでるだろうなあ。

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