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To kill a mockingbird (アラバマ物語)を見て、読む  その1.

2003年、AFI(アメリカ映画協会)の100年間の映画のヒーローと悪役(Heroes &Villains)ベスト100(ヒーローと、悪役各50)が発表された時、短いニュースで「アラバマ物語 To kill a mockingbird」の「アティカス・フィンチ」が、ヒーローの一位に選ばれたことを知りました。

もちろん役者のグレゴリー・ペックは知っていたけど、当時は「アラバマ物語?なんだっけ、それ?」という感じ。でもタイトルはずっと頭の中にひっかかっていました。今年、NHK衛星でAFIのその番組も見ました。

さて、AFIの番組を見たのと前後して、映画「カポーティ Capote」に興味をもちました。カポーティの伝記や小説を読み漁っていた時、偶然またこの「アラバマ物語」というタイトルに出会いました。カポーティと原作者のハーパー・リー Harper Leeは、モンロービルでの幼馴染で、原作にも映画にも登場するディルDill少年が、カポーティだというのです。しかも、ハーパー・リーは映画「カポーティ」に出てくる「冷血」の取材を手伝った女性。

これは見なくては。

そう思った矢先、とある駅の構内で目に入ったのが、500円のDVD「アラバマ物語」。

買うしかない。

古い映画なので、ストーリーについてはよそで見ていただくとして。家で見終わった後、夫と顔を見合わせました。

「最近、なんだか大作ばっかり見てたけど・・」

「なんか、これが本当の映画だよ、っていうのを思い出したような気がするよね」

「最近の映画はこの技術すごいでしょ、っていうメッセージばかり伝わったりするのあるよね・・・。それも面白いといえば面白いけどさ。」 

冷めた目で見れば「かわいそうな黒人を救う正義の白人ねえ、ふーん」という印象がなくはないです。事実、この映画の公開1962年当時は、公民権運動Civil  right Movement がピークだった頃で、原作も映画も、時流に乗った側面もあったようです。

でも、この映画の良さは、子供の目で捉えた大人社会と大人を描いているところにあります。それをさらに大人になった主人公の目で捉え直しているのですが。子供の興味本位の意地悪さ、純粋さ、家族愛、子供時代へのノスタルジア・・・それがとてもよく描かれているんです。

最後のシーンのナレーションを聞き、主人公のノスタルジアにしみじみ共感しながら、でも頭のどこかでこんな思いがよぎりました。

「この余韻の残し方って、まさにカポーティの小説の終わり方じゃない?」

そういえば、ジョージ・プリンプトンさんのカポーティの伝記にも、それを仄めかすようなインタビューがあったっけ。

それで原作も読んでみることにしました。それは次のログで。

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コメント

「アラバマ物語」・・・全然聞いたことありませんでした。

今も映画は素晴らしいものがたくさんありますが、娯楽といえば映画しかなかった頃というのは、ものすごく丁寧にそして工夫して撮られた作品が多いからかもしれませんね。

ちょっと興味が湧いてきました。

投稿: Husky | 2006年7月10日 (月) 20時51分

ヒーローの2位、3位はインディージョーンズや007だから、田舎の弁護士さんがヒーローの1位という意外さは、相当です。いい映画ですよ。

映画「アラバマ物語」のトリビアを。

ゴッド・ファーザーで有名になった?ロバート・デュバルがチョイ役で出てます。ブーという役で出番は少ないんですが、ストーリーの中で重要な意味のある役。

髪の毛のふさふさしたデュバルをぜひ見てください!

投稿: ぼくてき | 2006年7月11日 (火) 12時49分

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