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インスパイア?

今週1月29日号のアサヒウイークリー(英和新聞)木坂 涼さんのコラムに、スティーブンソン(「宝島」「ジキル博士とハイド氏」の作者)の詩の一部が紹介されていた。目を通してちょっと驚いた。「発想」が谷川俊太郎さんの「朝のリレー」の出だしとあまりに同じだったので。

 While here at home, in shining day,   

 We round the sunny garden play,

  Each little Indian sleepy-head

  Is being kissed and put to bed.

「朝のリレー」は好きだった。だから何だか、がっかりしてしまった。「朝のリレー」自体がいい詩であることに変わりはないし、インドの子がでてくるわけでもないのだが。

去年、2チャンネルのアスキーアートのネコと「のまネコ」の類似性が話題になった時、エイベックスが使った「インスパイア」という言葉が話題になっていた。

音楽、漫画、小説などジャンルを問わず、盗用なのかそれとも偶然なのか、影響を受けただけの別物なのかの判断は難しい。

明治時代の高名な作家の小説も、単なる翻訳に毛がはえたようなのを自分のオリジナルのように言っていたのもあったようだ。当時なら、よほど有名な作家の作品を使わない限り、ばれる心配もなかったのだろう。

日本の音楽も「あ、(洋楽の)アレの日本語版が出たの?・・うそ、これオリジナルだって言ってるの??」と思うのはけっこうあったような・・・。

面白いと思うのは、たとえばエディマーフィーの「ドリトル先生」。あれは、単にヒントをもらっただけの別作品で、Dolittleという名前を使う必要もない(と思う)のに名前を出していた。著作権料がもう発生しないのだろうか、だからかな、などと思ってしまった。

一番好感が持てるのは、ちゃんと何を「リメイク」したのか公言しながらもオリジナリティーがある作品。古くはジョン・スタージェス監督の「荒野の七人」。黒澤監督の「七人の侍」をリメイクしたというのは有名な話だが、かなり印象が違う。それに「荒野の七人」自体とてもよくできた作品だった。自分の作品も素晴らしいのに、なおオリジナルを作った相手への敬意が感じられて気持ちがよかった。

ともあれ、外野がいろいろ言うのは簡単で、芸術の世界に全くのオリジナリティーを求め続けるのは酷だし、無理でもあるんだろうか。宮崎駿監督「ラピュタ」の主題歌「君をのせて」にも「星の王子さま」の中のメッセージとかなり似通った内容の歌詞が含まれていたりと、こういうことは言い出したらきりがない。同じことを偶然考えたとか、以前読んで感銘をうけながらオリジナルのことは忘れたりしてるんだろうと思うしかないんだろう。・・・ということで煮えきらぬまま「インスパイア?」の話はおしまい。

さて、ところで冒頭言及した谷川俊太郎さんだが、私が一番すごいと思うのは佐野洋子さん(だっけ)と恋愛(不倫)をしていた頃の詩。とにかくこの人の言葉の使いかたはすごい。それは疑問の余地がないとは思っています。

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コメント

洋楽パクリの代表はB'zですね。

曲の一部が似てるだけなら、まだ言い訳もできますが、"Bad Communication"は、最初っから最後まで「同一」ですもんね。

あれは許せなかったなあ。

投稿: Husky | 2006年1月30日 (月) 12時20分

ツェッペリンの「カバー」ですね^^;。

若い子はわからないんでしょうね。

投稿: ぼくてき | 2006年1月30日 (月) 20時11分

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