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70年代の風景・水泳部のS先生

1970年代、中学時代に水泳部に入っていた。

顧問の先生は 東京オリンピックに出場!

・・・は、しなかったけど、

東京オリンピックの強化選手の一人だったというS先生。

フォームがきれいで、水に乗って滑るように泳いでいらして、

あんな風に泳ぎたいなあ、と憧れたものだった。

ss クラブでは、とにかく、半端じゃなく厳しかった。

少しでもだらけていると、

木の板(大昔のビート版?)でプールサイドから

ボカッとやられた(注:コブができるほどではない)

それ以上に怒声はよく飛んだ。

さらに、その木の板を足に挟んで正座させられる部員もいた。

「ラスト一本!」と言われたあとでも、タイムが悪いと

気が遠くなるほど何本も追加で泳がされた。

泳ぎすぎて気持ち悪くなって、泳ぎながらオエッとなり、

口の中に胃液がたまることも珍しくなかったけれど、

皆、先生が怖いから、それを飲み込んで泳いでた (汚くてごめんなさい)。

唯一の例外は、足が本格的につった時。

ちょっと休んで、つま先を曲げて直してもらえたのだ。

だから、足がつった人は、皆にちょっと羨望の目で見られたものだ。

ある日、同級生のK君が「足がつりました!」と言って途中でリタイア。

???K君、まるで痛くなそう、ちょっと嘘くさいな・・・と皆が思っていると

先生は、OBに「おい、アレ持ってこい!」と指示。

OBは、何故かニッと笑い、先生の救急箱みたいなもんから、

何かをとりだし、先生に渡した。

「これは、凄く効くんだ。ちょっとそこに寝てみ。」と,先生。

そのあと、煙と,こげるような匂いと

「あぢぃー!!!!、な、なおりましたぁー」という叫び声。

足がつったはずのK君は、

プールサイドを一気に走ってスタートについていた。

K君、文字通り、お灸をすえられたのでした。

私たちは・・・もちろん、単純に大受け。手を叩いて、ザマー見ろの大爆笑。

でも、それからは多少なら足がつっても、お灸が恐くて皆泳いでいた。

お灸・・・今だったら問題になっちゃうだろうなあ。

・・・当時は、理由さえ納得できれば

そんなことを問題にする父兄もいなかったし、

親に言いつける子供もいなかった。

(その方がいいというのではなく、そういう時代だったのです)

練習が辛かった分だけ、水泳部はみんな仲良くて、

仲間との一体感があったから不思議と楽しかった。

そして、 おかげさまで、私たちは市立としてはかなり強かった。

冬なんか走ってウエートトレーニングやってただけなんだけど、

同じ市内で室内プール持って一年中泳いでた私立中学

なんかよりずっと強かった。

個人種目や、リレー、メドレーリレーでもらったメダルや賞状は

今でも実家のどこかにある。

それは、地区大会のちゃちな成績の証としてではなく、

先生や、仲間や、当時の自分を思い出すための大切なモノなんだ。

卒業するとき、先生は「あんたなんか、一年の時は見るからに弱弱しくて、

ちょっと注意すると、泣きそうな顔して聞いてて、一番先に辞めると思ったんだよ!」

と、私の肩をゆするようにして、ニコニコしながら おっしゃった。

くすぐったいような暖かさが、じわっと胸にこみあげたのを覚えている。

数年前、ネットでS先生の名前を検索してみた。

そうしたら、なんとその年の地区大会のシニアの部に出場されていた。

70歳になっていらした。

あのころは、今の私と同じくらいの歳だったんだなあ。

先生が70歳ということが少し寂しく、

でも、お元気で、まだ泳いでいらっしゃることが嬉しかった。

恐い先生でいることは、なんとなく優しい先生でいるより

ずっと気力も体力もいるんだ。

だから、こういう恐い先生のことは、

いくつになっても忘れられないんだろうなあ。

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コメント

ぼくてき様
 はじめまして、中見盛です。本日はコメントありがとうございました。

 ブログを拝見させていただいて、ほんわかしたムードのなかにいろいろな思いがつまっているなぁと感じました。
 犬が大好きなので、見ていてにんまりしました(^^)

 私は「勉強だけの高校生活にはしたくない!」という考えでいたために、いっぱい遊んで、部活にも取り組んで(一回もレギュラーにはなれませんでしたが・・・)過ごしました。
 その代わり、勉強も一生懸命やるというスタンスで過ごしていました。

 ですので、他の先生に「高校の修学旅行の思い出は?」と聞かれるのが辛いです。思い出がありませんから・・・。
 高校は勉強だけの場所ではないと思います。受験は短期集中で何とかなるものだと考えています。

 温かなコメントありがとうございました。また、お越しになってください。お待ちしております。本日はありがとうございました。

                         中見盛

投稿: 中見盛 | 2005年9月16日 (金) 16時43分

中見盛さま

わざわざ、こちらのサイトに来ていただいて、コメント
ありがとうございます!光栄です。
またおじゃましますね。

投稿: ぼくてき | 2005年9月16日 (金) 22時09分

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